何年か前から、日本各地のアンテナショップが一か所に集まってて、特にいろんなものがそこで食べられたら絶対流行るだろうなって妄想してました。
そんな妄想のさなか、「47都道府県の『ふるさと』が一堂に会する試み、『まるごとにっぽんプロジェクト』」とやらが形になりつつあることを知り、昨年末に浅草にオープンしちゃいました。
妄想とは、ちょっと違うのだけど、大体一緒。先こされて悔しー。でも、流行るだろうはずだったので、流行ってほしい。
そんな複雑な気持ちを抱えながら、訪れてみたら、やっぱり楽しすぎる空間が広がっていました。
2015年12月17日浅草六区にできた「まるごとにっぽん」
まるごとにっぽんは浅草六区と呼ばれるエリアに出来ました。
雷門をくぐって浅草寺にぶつかって左折した、つくばエクスプレス浅草駅周辺のエリアです。
昔浅草を七区に分けた際に、このあたりが六区だったことに由来しています。
だからこのあたりには、ロック座や浅草ROX(ロックス)など、
六区(ロック)と名前の付く施設が複数存在しています。
「47都道府県の『ふるさと』が一堂に会する試み」ということもあって、
館内には様々な試行が凝らされています。
日本全国「見て・食べて・持ち帰れる」楽しい商業施設
まるごとにっぽんは、4つのフロアに分かれています。
「にっぽん食市場」と銘打たれた1F
一階は食品エリアとなっていて、大きく2つのスペースがあります。
1つは小さいブースに区切られて、各都道府県にちなんだ個店が軒を並べるエリア。
もう1つは、「蔵」と名付けられ、日本各地のものを一か所に集めたセレクトショップ。
お酒だけとっても、日本各地のお酒が並んでいます。
他にもおしゃれなお菓子なども並んでいました。
普通のアンテナショップに比べると大分、セレクトされている印象を受けました。
自分の都道府県を幅広くPRをする普通のアンテナショップと、
他の都道府県より良く見せる必要のある蔵とでは、当たり前っちゃ当たり前かもしれませんが。
「くらしの道具街」と銘打たれ工芸品等を取り扱う2F
1つフロアを上がると、雑貨をメインとして扱うフロアがあります。
こちらもジャパニーズモダンで洗練された印象。
「道具街」ではあるものの、写真館があったり、後述するカフェや漢方茶があったりと、
道具街に留まらない広がりを見せてます。
その一角には、「おおいた温泉座」。
おんせん県大分らしいコンテンツとしては「足湯」の看板が置かれています。
飾りかと思っていましたが、店内には、ホントに足湯が!
「4人で向かい合う狭いスペース」&「衛生面から足に袋をかぶせての足湯」ですが、
ホンのすこーし温泉体験をすることができます。
なるほどー。
「たいけん広場」と銘打たれたPR中心の3F
もう1つフロアを上がると、たいけん広場が広がっています。
半分のフロアは、市町村自治体のPRスペース。
木目の台に、上からプロジェクターで投影するというなんともお洒落な演出。
分かりやすいのか分かりにくいのかはわからないけど、なんだかお洒落。
逆側のフロアは、奥に調理実習室があり、手前は、椅子でがあり休めるスペースでした。
休日はイベントもやったりするようですが、平日は各地のパンフレットがただ並べてありました。
自治体の補助金のにおいがするなー。
「ふるさと食堂街」と銘打たれたレストラン街は4F
4Fは「ふるさと食堂街」と銘打たれてますが、レストラン街が広がっています。
東京・京都・広島・葉山・・・ 色々なレストランがありますが、
東京ってなんだ!?チャーリーズベジタブルって東京なのか!?と少し疑問も。。。
逆にまるごとにっぽんの周りに広がるホッピー通りのお店のほうが、
THE東京なんじゃないかなー。
お洒落にデザインして、きれいにまとめているけど、細部への拘りがちょっと惜しい。
夕方行ったらまだ営業してなかったりもするし。。。。
公式ホームページのタイトルが、「『縁』道」ではなく、「『緑』道」になってるし。笑
惜しい!
そんな緑つながりでいくと、4階のお勧めスポットはここです!
緑の奥に、スカイツリーとアサヒビール本社。
どどんってテラスから浅草寺の五重塔とあわせて臨むことができます。
テラスは一見の価値があります。
食べ歩きも、とってもおいしく楽しめます
施設の説明が長くなっちゃいましたが、まるごとにっぽんは食べ歩き天国です。
気になるものが一杯です。
「こめたんぽ(KOMETANPO)」のきりたんぽ
お洒落にディスプレイされたこれ。
なにかというと、「コメタンポ」というネーミングがついてますが、
秋田名産きりたんぽのお手軽食べ歩きバージョンです。
味も味噌つけたんぽからシュガーバターたんぽまで6種類のラインナップがあります。
おいしそうだなー。
一番人気は、一本260円の肉巻醤油だとか。
いや、でもここは、
王道っぽい、味噌付けたんぽと、
邪道っぽい(笑)、シュガーバターたんぽを食べてみることにしました。
こちらが味噌付けたんぽ。140円。
最近、秋田に行って本場きりたんぽも食べていたのですが、うん、これも美味しい!
なんか、餅よりもちっとしてないのだけど、ご飯よりもちっとしてるこの食感、結構好きです。
んでもって、大事なのはこのスティックとなっている木で、
この木の匂いが、きりたんぽの味にいいアクセントになっているんですよね。
ジュースを目をつぶって鼻をつまんで飲むと何味か分らなくなるって言いますが、
味覚って言うのは、視覚と嗅覚と触覚のあわせ技なのかもって思いました。
こちらがシュガーバターたんぽ。
木に砂糖がついているのが写真でも分ります。
「米+バター+砂糖=?」だったのですが、意外と美味しく食べられました。
バター餅とかあるし、団子をあんこで食べること考えれば、合わないことないもんですね。
うん、手軽だし、これいける。
「いなほ新潟」の笹だんご
こめたんぽに引き続いて飛び込んできたのが、米つながりでいなほ新潟というお店。
おにぎりもだいぶ気になったのですが、
ちょっとつまもうと思ったのは、笹団子、1個150円なり。
一つお願いしたら、何も確認されないまま、一つポンっと渡されました。
「すぐに食べますか?」とか一声確認してくれてもいいのに・・・、そこは浅草らしさかしら。
笹の葉を開くと美味しそうな笹団子。
いやーこれですこれ。
小ぶりですが、糖分補給をしたくなったときにはお手軽な食べ歩き笹団子です。
「滝川コロッケ本舗」のコーンクリームコロッケ
こめたんぽと笹団子を食べにちょっと建物の外に出たついでに、
ぐるっとまるごとにっぽんの建物を回ってみると、外側にもいくつかお店がありました。
その一つが、滝川コロッケ本舗。
5種類のコロッケが売っていて、その場でも食べることができます。
色々気になったけど、最終的に手にしたのはコーンクリームコロッケ。
ソースもおいてありましたが、何もつけずにいただきます。
さくっ・・・
中からコーンが大量にお目見えしました。
わかります?このとろーっとしたクリームの感じ。
コーンクリームコロッケ。
その名に恥じない、コーンさと、クリームさで美味しかったです。
「スマイル&スウィーツ」の蛇口から出るみかんジュース
食べ物が続いたので喉を潤そうと、ジュースが飲めそうなSmile and Sweetsを訪れました。
自分はまったく知らなかったのですが、メディアにも取り上げられる有名店のようです。
何が有名かというと、これ。
蛇口。
ただの、蛇口じゃないんです。
「完売」って蛇口が売り切れたわけでもないんです。
この蛇口から、100%ストレートみかんジュースが飲めるという優れものなのです。
愛媛空港のポンジュースが月一でイベントを行っていたりしましたが、
ついに県外にも「蛇口からジュース」が進出したみたいです。
カウンターでコップを買ったら、蛇口をひねります。
水圧は弱めで、ゆるりゆるりと注がれていきます。
注ぎすぎてもこぼれちゃいそうなので、ほどほどなみなみで。
こういう遊び心のやつ素敵だなって思います。
100%ジュース、美味しかったです。
気になった何品かを持ち帰りで楽しむことにしました
お昼の後だったということもあり、おなかも満たされてきて、少し館内を散策します。
一番人気!「松風庵かねすえ」のさぬきわらび餅といちご大福
このまるごとにっぽんのなかで、行列ができて一番人気の店は、
わらび餅を売ってる「松風庵かねすえ」さんでした。
「無断撮影はご遠慮ください」と、ガラスに貼られていたので、写真はありませんが、
わらび餅に黄な粉をつけている実演の様子を待ちながら見ることができます。
待っているとちょっと空いた窓の隙間から「はいっ」と切りたてわらび餅をくれました。
おぉ切りたて!柔らかい感触が手のひらに踊ります。
全盛期のクリスピークリームじゃないですけど、待ってるときにちょっとサービスしてくれると、
待つことすら一つのアトラクションのように思えてきてとてもよいなと思います。
わらび餅といちごの大きさに思わず手が伸びてしまったいちご大福をお持ち帰り。
わらび餅は、そのまま食べても美味しかったですが、蜜も別売りで買うことができました。
この、いちごの大きさ。すごいですよね。
って伝わりづらいかもしれないですけど、すごかったです。
パックに、わらび餅が一杯。賞味期限は3日間程度でした。
いやー、黄な粉たっぷり。このままお一ついただきます。
やさしい甘さがとてもいけてます。
お次は、蜜をかけて。
ビジュアルからしてやばいです。
蜜あり、蜜なし、どっちもいけます。
続いていちご大福を。
一口食べてみてびっくり。
中もいちご餡でした。
個人的には、いちごの酸味と普通のあんこの甘みのコラボレーションのほうが好きですが、
いちご好きにはたまらない一品かもしれません。
値段は、わらび餅が1,000円くらい、いちご大福が360円と、いいお値段ですが、
メディアでも取り上げられ、雰囲気もあり、この美味しさなら、
ちょっとした日の和スイーツとしては人気はしばらく続きそうだなと思いました。
「茶寮つぼ市製茶本舗」の抹茶ショコラ
1階を一通り見終えたので続いて2階へ。
基本雑貨が並ぶ奥に、和のカフェを見つけました。
抹茶が700円で楽しめるようで。
店内は色調こそ館内と違えど、こちらも和モダンな内装。
お茶やお菓子も素敵なパッケージングで売られていて、お土産によさそうでした。
「おみやげ」として、店外にディスプレイされていたのが、本格抹茶ドリンク。250円。
ペットボトルの蓋にお茶の粉が入っていて、
飲むときにそれを落とすと水に混ざり、振ることで抹茶ができるという、
伝統と現代も見事にミックスされた抹茶。
面白いなー。
そしてもう一つ気になったのが、「一年で今だけ!」という抹茶ショコラ。
「まるでテリーヌのような」・・・説明はよくわからなかったのですが^^;、
気になったので買ってみました。
家かえってオープンすると、箱の中にダークなパッケージがまたあります。
更にそれを破ると、テリーヌのような抹茶チョコがこんにちわ。
思ったより、小さめ。半円形のものが横たわって収納されていました。
味は濃厚で美味しい!!
築地の丸山海苔店の抹茶ショコラがこれまでのお気に入りでしたが、
これも抹茶チョコ系お菓子のお気に入りにランクインしそうです!
強いて言うと、半円形でポツンと箱に入っていると見栄えがしないというのが改善点。
もう少し、見た目が工夫されると、もっとお土産ニーズとかも満たしていけそうだなって感じでした。
気になるものが多すぎて何度行っても楽しめそう
楽しいものが多すぎて、一度や二度では全部を楽しむことは到底できませんでした。
「KAMPO煎専堂」の漢方茶
たとえば、2階で見つけたこちらのお店。
「漢方煎薬、セルフで一杯350円」ってどういうことだろうと思っていると、
どうもそこで漢方薬を選んで買うと、その場でお茶を入れてくれて楽しめるということ。
おもしろーい!
症状に応じて、20種類弱の漢方から選ぶことができました。
これ新しいなー。
「イライラ・不安感・不眠」とか、「疲れやすくだるさを感じる・体が重い」とか、
味による選択ではなく、症状別なのが面白い。
新しいカフェの形として、流行りそうだなって思いました。
「浅草農園」のKOMBUCHA
もう一つ気になってたのは、入り口付近にあった。KOMBUCHA屋さん。
以前人から、コンブチャどこで買えるかな、と聞かれ、
てっきり「昆布茶」だと勘違いして、まったく相手の期待に応えられなかったことがありました。
なんだよ、KOMBUCHAって・・・って思ってたらこんなところでお目にかかれました。
KOMBUCHAとは、甘い紅茶を発酵させた植物性乳酸菌飲料です。
うー気になります。
なら飲めよって話ですが、そこはまた次回に!
すんごい長い投稿になりましたが、何が言いたいかって言うと、
楽しかったって事です。
きっと半日くらいは余裕で遊べる場所です。
朝ごはんから昼ごはん、そして夜ご飯まで食べ歩きできちゃうかもしれません。
おすすめのスポットです。
【番外編】お子さま連れに優しい授乳室完備の商業施設
余談ですが、新しくオープン施設というだけあって、
授乳室やおむつ台など、赤ちゃん連れ・子連れにも優しい設備が完備されていました。
おむつだって、こんな専用ボックスがあってその場で捨てることができちゃうんです。
はじめてみた!
子どもができると、こういう設備のありがたみをひしひしと感じます。
これがあるかどうか、で、行く、行かないか、が決まっちゃうくらいですからね。
ちなみに1階の一角には、銀行ATMも設置されていました。
外国人もお金をおろせるセブン銀行のATM。
機会損失を減らして、買い物を楽しんでもらえるこういう配慮は、
商業施設としてはとてもいいなーって思いました。
コメント